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イキ狂う敏腕社長秘書
第2章 【緊縛の底知れぬ快感】
「社長、おはようございます」
「おはよう」
会社前に停まる送迎車。
降りてすぐ出迎える。
社長の出社する30分前には出社している私。
朝の準備を終えて玄関口で待機するのだ。
いつもと変わらぬ対応。
お辞儀の角度も視線の先も何も変わらない朝。
今日一日のスケジュールを伝えながら颯爽と社内を歩いていく。
「社長、おはようございます!」
「うん、おはよう」
他の社員たちにも笑顔で挨拶する社長は外面は完璧な経営者のトップだ。
だから女性社員からも人気がある。
受付嬢の目もハートだ。
ヒラヒラと手を振る社長を横目に率先してエレベーターのボタンを押す。
社長専用のエレベーターを待たすことなく乗せる。
扉が閉じた瞬間、押し倒されて奪われる唇は正真正銘の野獣と言える。
「もしかして妬いた?」
クスッと笑い再び重なる唇。
悔しいが抵抗しないのは朝一番の会議を気持ち良く出て頂く為。
役員メンバー全員揃っての重要会議だ。
社長は時々熱くなるあまり会議の前後は機嫌が悪くなる。
むしろ、その後の方が危険性があるのでとにかく穏やかに過ごして欲しい。
嫉妬……していないと言えば嘘になる。
ここは認めた方が良いのだろうか。
2人きりのエレベーター内。
「妬いて……ないです」
可愛く言えないのは私の悪い癖。
壁側にまた追いやられる。
「今のツンツンしてる美雨も好きだよ」
腰から引き寄せられまた奪われようとしたがエレベーターが到着したのでサッと交わして扉を手で押さえ降りるよう促した。
素直になれない自分だけど。
他の秘書の方も居られるので行き過ぎた行為は控えてもらいたいのも事実。
ましてや前回のように明里さんがアポなしで来ることも考慮しておかないと。
会議は滞りなく済んで私は絶賛議事録打ち込み中。
「真田秘書、ちょっと…」
そう声を掛けてきたのは営業コンサルタント部の永田課長。
独身でこちらもモテ族。
甘いマスクと仕事はストイックだが優しいフォローも兼ね備えてる言わばデキる男…らしい。
「はい、何でしょうか?」
「こっち」