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イキ狂う敏腕社長秘書
第2章 【緊縛の底知れぬ快感】
「ね?俺、今心底管理職になって良かったなって思いますもん……真田さんと話す機会めっちゃあるから」
そこまで言われて嫌な気はしない。
毎日仕事に追われて気を張ってばかり居たけどこんなことを言われるのは何年ぶりだろう。
「たまたま定時であがれただけなんですけどね……あ、それはお互いさまか」
人懐っこい人は笑顔も素敵なんだな。
歩きながらさり気なくどの駅に住んでるか聞いてきて同じ方向だからと途中まて一緒に帰りましょうと言われたが断らなければならなかった。
「今日はちょっと約束があって…会う人が居るのでまたの機会に」
心苦しくはあったが約束があるのは事実だった。
会社前で別れた後、呼び出された場所へ駅とは反対方向に足を進める。
あれ?結局彼は木田さん?木本さん?
確かめれないままだ。
「真田さん…!」
後ろからそう呼び止めたのは今別れたばかりの木田さん?木本さん?
全力疾走してきたのか、目の前でゼーハーと息を整えている。
「だ、大丈夫ですか?」
「ハァハァ、はい…!あの、それで、やっぱり教えてもらえないかなって……その、連絡先!」
え、その為だけに走って来たの?
えっと、どうしよう。
営業の永田課長にも口説かれてて返事しないまま他の人にもホイホイ教えて良いものなのだろうか。
いや、付き合ってる訳でもないし。
社長とだって結局は不倫で宙ぶらりんな訳だ。
しかも私を都合良く支配しようとしている。
私だってモテ期を謳歌したって良いよね?
誰にも話さなきゃ良いだけのことだし。
「あの、もし間違ってたらごめんなさい」
「はい」と意気込む彼に意を決して私は聞いてみた。
「木田さん…でしたか?木本さん…でしたか?すみません、名前ど忘れしてしまって…」
ポカン…とされて急に恥ずかしくなる。
冷静に考えてみたらめちゃくちゃ失礼なこと言ってる…!
普通に連絡先交換して名前見れば良かっただけじゃん…!
自らバラすとか墓穴…!
「アハハハ…!真田さん最高です…!あ〜ダメだ、腹痛え」
どうしよう、ツボられている。
とりあえず怒ってなくて良かった。
何か言おうとしてまた笑い出してその繰り返しでこっちまでつられて笑う。