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イキ狂う敏腕社長秘書
第1章 【悪魔の囁き】





「明里さん」と呼ばされ次第に頭がフワフワしてきた。
ヤバい……飲み過ぎた。
途中から記憶が途切れ途切れになっていく。




薄れていく意識の中で頬杖をつきながら微笑む明里さんは最後にこう言った。




「本当、あなたって可愛い顔してる……食べちゃいたい」




そこでプツッと意識は途絶えた。





どれほど時間が経っただろうか。
重い身体を引きずり闇の中から這い上がる感覚。




ハッと目が覚めた。




ぼやけた世界が徐々にピントを合わせていく。
重い瞼を開けて前を見ると、ソファーに座りこっちを見ている人物が社長婦人の明里さんだということに気がついた。




我に返った私はとっさに飛び起きようとした。
でも上手く身体が動かない。




ゆっくり立ち上がった明里さんはクスクス笑ってる。




「やっと目が覚めたみたいね」




そう言って私の髪に触れ耳にかけられた。




「すみません……私、酔っちゃって」




「大丈夫よ、ここはシティホテルで私が泊まってる部屋だから安心して?」




「いや、でも……ご迷惑をお掛けして申し訳ありません、もう大丈夫ですので帰りま…!?」




えっ!?身体が動かない。
そっと自分の手足を確認すると手錠を掛けられベットの上で括り付けられている。
どういうこと!?




隣に腰を下ろした明里さんは「怖がらないで」と頬を撫でてくる。
強張る私は恐怖で声すら出ない。
すぐ傍で着ていたワンピースを脱ぎ下着姿になった。




しかも直視するには際どすぎるセクシーな黒の刺繍。
乳首しか隠れないくらいの布面積。
勿論ショーツもほとんど布はなくTバックだ。




ドキドキして目を伏せるが仰向けで縛られている私の上に跨ってきたので嫌でも視界に入る。




ちょっと待って………え?
明里さん………そっち系ですか?




「美しい雨って書いて美雨…なんだね?あなたにピッタリな名前……」




固く目を閉じた。
どうしよう………どう切り抜ければ良いの!?
アルコールを摂取しているから記憶も曖昧だ。
相手は社長婦人だし誰もこんなこと信じる訳がない。












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