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夏の終わりに
第11章 花火
驚いて恐々と振り返る浩人の頬に、目一杯背伸びをした千里がそっと触れるだけのキスをした。
「ち…ぃ……?」
上擦った浩人の声に、千里が顔を逸らす。その恥ずかしそうな表情を捉えた花火が、微かに音をたてて消えていった。
「……っ」
ドォンッ…ドドドォドォンッッッ
地面を揺らしながら、盛大に打ち上がった。その衝撃に背中を押されたように、浩人は千里を抱き寄せる。
「ちぃ……」
千里の顎を持ち上げて見れば、頬を伝い落ちる涙が暗がりの中で光っていた。
「……泣き虫」
浩人はくっと喉を鳴らして、その一筋の光に口づける。
「だって…ぁ、……っん」
少し鼻にかかった甘えた声に焦燥感が沸き上がり、浩人は堪らず唇を重ねていた。
「……泣かせてばっかで、ごめん」
二人の体がぴったりと寄り添うように抱き直せば、千里の手が躊躇いがちに背中に回された。
「ち…ぃ……?」
上擦った浩人の声に、千里が顔を逸らす。その恥ずかしそうな表情を捉えた花火が、微かに音をたてて消えていった。
「……っ」
ドォンッ…ドドドォドォンッッッ
地面を揺らしながら、盛大に打ち上がった。その衝撃に背中を押されたように、浩人は千里を抱き寄せる。
「ちぃ……」
千里の顎を持ち上げて見れば、頬を伝い落ちる涙が暗がりの中で光っていた。
「……泣き虫」
浩人はくっと喉を鳴らして、その一筋の光に口づける。
「だって…ぁ、……っん」
少し鼻にかかった甘えた声に焦燥感が沸き上がり、浩人は堪らず唇を重ねていた。
「……泣かせてばっかで、ごめん」
二人の体がぴったりと寄り添うように抱き直せば、千里の手が躊躇いがちに背中に回された。