この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夏の終わりに
第14章 困惑
「……スーパー?」
千里は虚をつかれたようにぼんやりと浩人を見つめた。
近辺のスーパーはどこも、遅くても八時には閉まる。千里に尋ねるまでもなく、浩人も知っているはずだった。
「探してくれないか?」
「コンビニでも…」
変わらず、ぼんやりとしたまま千里は答えた。
「コンビニは駄目っ」
美也子の置き手紙に書いてあったコンビニ強盗を思い出し、浩人は即座に却下した。
けれどコンビニ強盗の話を知らない千里はますます驚いて、躊躇いがちにスマホを取り出す。
浩人はあからさまにほっとしたように頷いた。
再会してから、三日間。二人は肝心なことはまだ何も話し合っていない。話さないまま、体を繋げてしまった。
だからこそ、ちゃんと伝えるつもりだったのに……
今、拒絶されたんだよね?
真綿で首を絞められたような焦燥感と物憂いさに、千里は唇を噛みしめた。
千里は虚をつかれたようにぼんやりと浩人を見つめた。
近辺のスーパーはどこも、遅くても八時には閉まる。千里に尋ねるまでもなく、浩人も知っているはずだった。
「探してくれないか?」
「コンビニでも…」
変わらず、ぼんやりとしたまま千里は答えた。
「コンビニは駄目っ」
美也子の置き手紙に書いてあったコンビニ強盗を思い出し、浩人は即座に却下した。
けれどコンビニ強盗の話を知らない千里はますます驚いて、躊躇いがちにスマホを取り出す。
浩人はあからさまにほっとしたように頷いた。
再会してから、三日間。二人は肝心なことはまだ何も話し合っていない。話さないまま、体を繋げてしまった。
だからこそ、ちゃんと伝えるつもりだったのに……
今、拒絶されたんだよね?
真綿で首を絞められたような焦燥感と物憂いさに、千里は唇を噛みしめた。