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夏の終わりに
第21章 繋がる想い ①
流れる涙が、キスで拭われた。
「……す…き」
こぼれ出る想いは浩人の口の中へと吸い込まれ、重なり合う唇の間でしょっぱい涙の味が消えていく。追いかけ、探りだすように二人はキスを深め、息も絶え絶えに互いを求め合った。
「…っ…き……」
角度を変えてまた重なる一瞬に想いを告げるけれど、息が弾んでまともに口が利けない。酸素を欲して開く口を覆われて舌を吸い出され、千里はすすり泣いた。
濃霧に包まれたように思考が朦朧として、あれほど強く感じていた不安が遠ざかっていく。
あるのは、浩人への強い想いとぶつかってくる情熱。
「は…ぁっ」
ちゅっと音をたてて浩人が名残惜しそうに離れると、千里は甘く溜め息をこぼし、くたりと浩人の胸に頭を預けた。
しっとりと汗ばんだ浩人の胸は激しく上下していて、熱気をはらんだ鼓動を千里に伝えている。それが、うっとりするほど心地よい。
赤く上気した頬に指が触れて、千里は促されるままに顔を上げた。
「……す…き」
こぼれ出る想いは浩人の口の中へと吸い込まれ、重なり合う唇の間でしょっぱい涙の味が消えていく。追いかけ、探りだすように二人はキスを深め、息も絶え絶えに互いを求め合った。
「…っ…き……」
角度を変えてまた重なる一瞬に想いを告げるけれど、息が弾んでまともに口が利けない。酸素を欲して開く口を覆われて舌を吸い出され、千里はすすり泣いた。
濃霧に包まれたように思考が朦朧として、あれほど強く感じていた不安が遠ざかっていく。
あるのは、浩人への強い想いとぶつかってくる情熱。
「は…ぁっ」
ちゅっと音をたてて浩人が名残惜しそうに離れると、千里は甘く溜め息をこぼし、くたりと浩人の胸に頭を預けた。
しっとりと汗ばんだ浩人の胸は激しく上下していて、熱気をはらんだ鼓動を千里に伝えている。それが、うっとりするほど心地よい。
赤く上気した頬に指が触れて、千里は促されるままに顔を上げた。