この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夏の終わりに
第4章 沈黙
互いにじっと顔を見合わせて、不意に切れた緊張の糸にどちらからともなく口許を綻ばせた。


笑っ…た?


浩人の反応に驚いて、千里は再び固まった。
もう一度笑顔を向けてくれる日が来るなんて思ってもいなかった。ほんの小さな笑顔だけれど嬉しくて、じんわりと目頭が熱くなる。


千穂が言ったように浩人は更に格好良くなっていた。
幼い頃から目鼻立ちが整っていたけれど、あの頃の優しく爽やかな雰囲気はそのままに、より暖かみのある男性へと変化している。低い声も魅力的で聞き心地が良かった。

「いろいろ……ごめん」

……えっ?

三度目の驚きに感情の高ぶりと涙は引っ込んでしまい、千里は浩人を見つめた。
浩人は何かを言おうと口を開いたけれど、そんな千里を見て一度口を閉じる。

「かなり遅刻したから、」

浩人はそう言って、千里のカバンをさり気なく奪った。
/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ