この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夏の終わりに
第23章 繋がる想い ③
ちぃを愛している?
これまで一度も考えたことがなかった。
考えてはいけない、許されないことだと、ずっとそう思っていたから……
「愛してないんなら、俺が貰っちまうぞ」
怒りに駆られてカズを睨むと、カズは目を見開いてからぶはっと吹き出した。
「そんな顔するなら、四年間も放置すんなよ。毎日でも“愛してる”って言ってやれ」
言っても、いいのだろうか。
湧きあがる不安を断ち切るように、カズが浩人の頭を強く叩く。
「あれな、鹿が食っちまったヤツだ。駄賃にもらってくぞ」
道路脇に転がしていある大根や茄子などをあごでしゃくると、カズは今度こそ大きく欠伸をして体中の筋肉をほぐした。
「…出勤前に、ちと寝てくるわ。じゃあな」
「ああ…、ありがとう。カズ兄」
カズは立ち上がり、照れ臭そうに手をひらひらと動かした。
これまで一度も考えたことがなかった。
考えてはいけない、許されないことだと、ずっとそう思っていたから……
「愛してないんなら、俺が貰っちまうぞ」
怒りに駆られてカズを睨むと、カズは目を見開いてからぶはっと吹き出した。
「そんな顔するなら、四年間も放置すんなよ。毎日でも“愛してる”って言ってやれ」
言っても、いいのだろうか。
湧きあがる不安を断ち切るように、カズが浩人の頭を強く叩く。
「あれな、鹿が食っちまったヤツだ。駄賃にもらってくぞ」
道路脇に転がしていある大根や茄子などをあごでしゃくると、カズは今度こそ大きく欠伸をして体中の筋肉をほぐした。
「…出勤前に、ちと寝てくるわ。じゃあな」
「ああ…、ありがとう。カズ兄」
カズは立ち上がり、照れ臭そうに手をひらひらと動かした。