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夏の終わりに
第24章 繋がる想い ④
強さを増していく太陽が室内に入り込み、ベッドで一人眠っている千里を照らす。
眩しさに瞼を震わせた千里は、隣に浩人がいないことに気づいて飛び起きた。
「ヒロ兄ちゃん…?」
おずおずと浩人を呼びながら、体にかけてあった薄い掛け布団で前を隠す。
室内は静まり返り、戸口から浩人が顔を覗かせてくれる気配もない。
…また、後悔しているのかな。
息苦しくなり、千里は掛け布団を握りしめた。
―――ごめん、
繰り返し聞かされた謝罪を、また聞かなければならないのだろうか。
想像しただけで、深く絶望的な気持ちに襲われる。
千里は何度も好きだと伝えたけれど、浩人は一度も言ってくれなかった。
―――会いたかった
そう返してくれただけ。
想いが通じたのだと思っていたけれど、また独りよがりだったの?
千里は痛む胸を抑えて、小さく鼻を鳴らした。
眩しさに瞼を震わせた千里は、隣に浩人がいないことに気づいて飛び起きた。
「ヒロ兄ちゃん…?」
おずおずと浩人を呼びながら、体にかけてあった薄い掛け布団で前を隠す。
室内は静まり返り、戸口から浩人が顔を覗かせてくれる気配もない。
…また、後悔しているのかな。
息苦しくなり、千里は掛け布団を握りしめた。
―――ごめん、
繰り返し聞かされた謝罪を、また聞かなければならないのだろうか。
想像しただけで、深く絶望的な気持ちに襲われる。
千里は何度も好きだと伝えたけれど、浩人は一度も言ってくれなかった。
―――会いたかった
そう返してくれただけ。
想いが通じたのだと思っていたけれど、また独りよがりだったの?
千里は痛む胸を抑えて、小さく鼻を鳴らした。