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夏の終わりに
第24章 繋がる想い ④
ベッドから抜け出そうとした時、足の間からとろりと生温かいものが零れ出た。
「ぁ…、」
千里は顔を赤らめて、そっと腹部に触れる。
体の中に、浩人の一部が残っている。
もしかしたら、子供が出来るかもしれない。
そのことに改めて気づき、不安と歓びが押し寄せる。
浩人の子供を宿す……
心のどこかで、それを願っている。
いつかこの腕に抱けるのだと思うだけで温かく優しい気持ちになれる。
けれど、千里はまだ二十歳で、学生で、自分が母親になることなどこれまで一度も想像もしたことがなかった。
覚悟なんて、出来ていない。
子供を産み、育てられるとは思えない。
それでも、
―――産んでくれる?
浩人の甘い囁きに、すがりつきたかった。
例え、浩人の心が自分にはないのだとしても。
「ぁ…、」
千里は顔を赤らめて、そっと腹部に触れる。
体の中に、浩人の一部が残っている。
もしかしたら、子供が出来るかもしれない。
そのことに改めて気づき、不安と歓びが押し寄せる。
浩人の子供を宿す……
心のどこかで、それを願っている。
いつかこの腕に抱けるのだと思うだけで温かく優しい気持ちになれる。
けれど、千里はまだ二十歳で、学生で、自分が母親になることなどこれまで一度も想像もしたことがなかった。
覚悟なんて、出来ていない。
子供を産み、育てられるとは思えない。
それでも、
―――産んでくれる?
浩人の甘い囁きに、すがりつきたかった。
例え、浩人の心が自分にはないのだとしても。