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夏の終わりに
第24章 繋がる想い ④
浩人がにっこりと笑うと、千里も顔をくしゃりと崩して微笑んだ。
「じゃあ…、私がヒロ兄ちゃんをベッドに閉じ込めていても、いい?」
本気を滲ませた口調に、浩人は驚いて顔を起こした。
「さっき起きた時、ヒロ兄ちゃんがいなくて悲しかったの。だから次は、私が起きるまで隣にいて?」
「…いるよ、ずっと」
山肌を駆け巡る風が、開け放った窓から滑り込んでくる。
太陽は高く昇り室内まで熱していたが、空腹に負けるまで、二人は狭いシングルベッドで寄り添って眠った。
手を繋いでリビングへ行き、その時になって初めて、テーブルの上に広げていた食材が全てなくなっていることに気づく。
昨夜、二人が風呂場にいる間に、カズが片付けてくれていたのだ。
「後で、お礼しないとね」
「そうだな」
二人は見つめい合い、にっこりと微笑んだ。
これ以上ないほど穏やかで、幸せな気持ちに包まれながら。
「じゃあ…、私がヒロ兄ちゃんをベッドに閉じ込めていても、いい?」
本気を滲ませた口調に、浩人は驚いて顔を起こした。
「さっき起きた時、ヒロ兄ちゃんがいなくて悲しかったの。だから次は、私が起きるまで隣にいて?」
「…いるよ、ずっと」
山肌を駆け巡る風が、開け放った窓から滑り込んでくる。
太陽は高く昇り室内まで熱していたが、空腹に負けるまで、二人は狭いシングルベッドで寄り添って眠った。
手を繋いでリビングへ行き、その時になって初めて、テーブルの上に広げていた食材が全てなくなっていることに気づく。
昨夜、二人が風呂場にいる間に、カズが片付けてくれていたのだ。
「後で、お礼しないとね」
「そうだな」
二人は見つめい合い、にっこりと微笑んだ。
これ以上ないほど穏やかで、幸せな気持ちに包まれながら。