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夏の終わりに
第24章 繋がる想い ④
想いをぶつけ、千里を束縛してしまっては、俺はいつまで経っても卑劣で情けない男のまま。
それでは、ちぃに相応しくない。

変わりたかった。

受け止めてもらうのではなく、俺が千里の全てを受け止められるように。
いつまでも求められるような、千里に相応しい男に。

いつか生まれてくる子供に相応しい親に。


指を絡めたまま、浩人は千里の腹部に触れた。

「もし、子供が出来ていたら、ちぃには休学してもらうことになるけど、ちゃんと卒業させる。就職したいって言うなら、応援するし、もちろん家事は分担する。子育ても率先してやる」

だけど、束縛はしない。
家に閉じ込めたりもしない。

「誰よりも千里の傍にいる」

唇を噛みしめて、千里が涙を堪える。しかし、大きな滴が目尻を伝い、枕を濡らしていた。

「だから、本当はこのままベッドに縛りつけていたいけど、我慢するよ」
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