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第8章 ８

流牙の口調に弄られて、
流牙の指先に、揺れる胸の色付いた蕾をこねくりまわされて、
私の身体は過敏に反応するだけで、何も反論出来ずに甘い吐息を口から流す。
敏感な突起を摘まれた感触は的確に脳を刺激して
電流のような快感を身体全身に流し出す。
もっともその電流の多く流れ行き着く先は、
これからこちらにも来るであろう刺激に期待して
ますます熱く煮えたぎり出すのを、私にはもう止めようが無い。

「ひっ！　あ･･やぁ･あ･･･　んっ･･あっ･･」

恐ろしく器用な指はきゅうと強く、二つの突起を抓ったかと思うと力を弱め、
玉に見立てて転がすように指の腹でぐるぐる撫でては、また　きゅん　と
心地よい痺れが胸の突起からあふれ出すのを知るかのように、意地悪い力をこめて摘む。
胸全体を優しく撫でさすりながら、流牙は私の胸の震える突起に顔を近づけた。

「ひっ･！」

ちゅんと音を発して、桜色の突起は流牙の口の中に吸い込まれていった。
残された片割れは忘れられることなく、細長い流牙の指で玩ばれている。
ちゅうちゅうと吸い上げられては、歯で甘噛みされ、
ぬめった舌で幾度もなぶり回される。
指先の動きも執拗で、私が痛く感じないぎりぎりの圧力を心得て
痺れる官能を胸先の突起から弾けさせる。
気持ちいいのは当たり前で、なんだか居た堪れない気持ちになってくる。
流牙の唇と舌の熱さや感触が、胸の敏感な突起を通して伝わってくる。

「あッ・んっ・・　やめ・やめてったらっ・・　くひっ・　・・ひゃ・ぁ・・」

気持ちよさと、くすぐったさと、恥ずかしさが入り混じって私を責める。
やめてと言えば余計に、流牙の唇と指は私の突起を冷たく刺激する。
甘い刺激に我慢できなくて、流牙の顔を押しのけようともがくけど、
両手首の紐は、びんと張って崩れない。
両手がきつく結ばれたままでは、背筋をそらせて身を捩るぐらいしか出来ない。
私がもがく度に、紺色のワンピースの裾のフリルと一緒に
ごく軽い布地で縫い合わされた白いペチコートが
幾重にも折り重なってふりふりと揺れる。