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想い想われ歪なカタチ
第4章 4
――― パン!

背の低い私の、目線に合わせて腰を屈めた流牙のほっぺたを
私は引っ叩いたのだった。

びっくりして瞬く少年の瞳を
私は下から見上げながらも、当然な顔をして言った。


「私のこと呼び捨てにしていいのはパパとおじいちゃまだけよ!!
 他はみんな私のことはオジョウサマと呼ぶの!」


「・・・・お 嬢様」


 眉を顰めて 私に叩かれた頬を反射的に手で押さえた。

六つ年上の流牙と言う名の放つ視線の全てが、私に降り注がれているのを感じると
嬉しくて、胸の奥からぞくぞくとした快感が込み上げさえして
この新しいオモチャは今までのと違って絶対飽きないわと 有頂天だった。
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