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想い想われ歪なカタチ
第4章 4
「またこんなに汚してしまって。どうしようもないコだな、伊吹は。
 そんなとこに座り込んでないで、ちゃんと立つんだ。
 お客様の前ではしたないぞ?」


そんなこと言ったって、もう立てるわけないじゃない。
腰が砕けたみたいにぐらぐらしてる。
まだ一応、人の形は保っているけれど、きっと私はあそこから溶けてしまっている。
床に張り付いて、動けない。

ぼぅっとして、そのままへたり込んでると、限度の超えた刺激が陰部に走った。


「うぁうう・・う あ、ふあ・・・やあ」


言葉を操る脳はとっくに機能を停止してしまってて、動物のような唸り声を、私はあげた。
流牙って、人の皮を被った鬼なんだって、このときやっと思い知った。

泡沫的な悲鳴をあげて、ふやけた私に
いまだに装着されたバイブレーションの電源を、流牙は無情にも入れたのだった。

気持ちいいって 感じる神経も なんだか途切れかけてる。
もう、快感の桁は外れてて、壊れたようにかくかくと身体を震わす私を、
流牙はやっぱり面白そうに眺めてた気がする。

流石に私の尋常でない様子に気づいた客人が、「どうしたのですか」と声を掛ける。
「ご心配要りません。少し眩暈を起こしたようでして― 今、下がらせますから」
流牙は抜け抜けと当り障りのないようなことを答えてた。
その言葉は私には、どこかずっと遠くから聞こえる音のように曇って響いた。

そしてすぐに、昨日私にメイド服を着せた瑠香という使用人に連れられて、
私は悪魔のいる食堂から開放された。

力の無い体を支えられて、引き下がった使用人用の一室で、ベッドの中に寝かされる。
彼女もまだ仕事があるらしく、すぐに部屋を出て行った。 部屋は私ひとりになった。
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