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想い想われ歪なカタチ
第7章 7
でも、一緒に浸かったお湯は、いつもよりずっともっと熱く感じた。
足の爪先からそうっと。肩まで入ると、ため息が出た。
いつの間にかコチコチに凍ってた、指先がじんじんとして、ようやく溶けていく。
お湯のなかって気持ちいい。
流牙もそう感じてるのかな。
湯煙の向こうに少し霞んだ流牙を見やる。
今日ばっかりはウチの豪勢なお風呂の途方もない広さが憎らしく思えた。

もそっとこっちに来たっていいのになぁ。
べ、別に何か期待してるワケじゃないけど、
もっとぴったりしていたい。

一緒に入るって言うから私はてっきり、いつもの調子で
私が困るような、嫌がるようなことをしてきてはイロイロ命令してくると警戒してたのに、
これじゃあなんか、気が抜けちゃうよ。

大理石造りの広い水面の浴槽。
入浴剤で乳白色に濁ったお湯の中に口元まで浸かると、ぶくぶくと泡を吐いた。
やっぱり、流牙の考えてることはわかんない。
ざばっ って水の立つ音。
はっとして顔を上げる。


「先にあがってるからな。のぼせんなよ」


「なっ・・・ちょっと待ってよ!」


思わず声が出てしまった。


「なんだよ」


メンドクサソウに流牙が振り向く。

・・・・
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