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BeLoved.【蜜月記】
第16章 【縮】BeLoved.

「ざざざ、座敷わらし?!」
5、6歳くらいの男の子。
服装は何故かダボダボのワイシャツ一枚で、着ていると言うより纏っていると言った方がしっくりくる。
捲くっても捲くっても下がってくる袖がかなり煩わしそう。それでも必死で自分を指さし、訴えてきた。
「違げーよ!俺だよ、俺!!」
「へ…?」
なんなの?この子?!
まあ生身の人間では…あるようだけど。
「だから、俺だって!俺!!」
何処かで聞いたような台詞を繰り返す子供を、ただ眺めることしか出来ずにいると…今度は背後から手が伸びてきた。
「──ボク、どこから入ったの?」
…麗さまだ。いつの間にか起き上がっていた彼は子供の首根っこを掴むとひょいと持ち上げ、顔を突合せた。声は平静だけど…警戒心と、安眠を妨害された不機嫌がだだ漏れだ。こ、こわい…
「だーかーら、俺なんだって!!」
しかし子供は全く怯まない。
それどころかさっきより騒ぎ立てている。…あああ、これ以上彼に燃料(?)を投下しないで…!ほら、お顔がどんどん険しくなっていく!
しかし戦くわたしを尻目に、麗さまは。
険しいお顔で子供を凝視したまま…ありえないことを仰ったのだった。
「…流星?」

