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誘蛾灯
第4章 転落危険
 子を産むという太古からの女の喜びより一時の性の快楽を選ぶ浅ましい雌の本性に苛立ちに似た嗜虐心が芽生えピストンを繰り返しながらクリトリスと乳首を同時に捻り弄ぶ。
 「ヒャアァ~ン!」
 奇妙な悲鳴を上げながら愛液を大量に分泌し腰を動かす度に厭らしい水音を股間から響かせる。
 いきなり芳子の膝がガクガク震え出す。
 「芳子いく!いっちゃうの!アァ~ン、いく!逝く!」
 雄叫びと共に全身が痙攣してあっという間に果ててしまう。達する瞬間芳子のオマンコがザワザワと蠢きチンポを締め上げる。それは芳子が弛緩するまでの数秒間続き強引に射精を促した。チンポが膨れ大量のザーメンを子宮に吐き出す。精液の熱さを胎内に感じて芳子は意識を手放した。
 
 玄関の鍵がガチャりと音を立てたのは時計が20時を指した頃だった。今、俺以外でこの部屋の鍵をもってるのは婚約者と二人の愛人だけだ。
 「どちら様?」
 ドアが開いた数瞬後聞こえた冷めきった声は美世子のものだった。ドッキリ成功かな?ニヤニヤしながら寝室から廊下に出ると玄関に仁王立ちしている美世子とその足元に平伏している芳子の姿があった。
 「ご主人様。これは何ですか?」
 芳子を見下ろす美世子の言葉は絶対零度より尚冷たかった。それでも「誰」ではなく「何」と問うのはそれなりに慣れた光景だからだろう。
 「今日から五年契約で家政婦兼便女として飼う事にした芳子だ。」
 全裸に短い腰エプロンだけの軽装で土下座する芳子は更に身を低くする。
 「奥様。本日よりお世話になります。西東芳子と申します。宜しくお願いいたします。」
 未だ籍は抜けてないので実際は西東ではないのだがケジメのつもりか敢えて旧姓を口にする。が、それが美世子の神経を逆撫でした。
 「はぁ?今ここで西東を名乗って良いのはご主人様だけよ!フィアンセの私でさえ未だなのに便女風情がなに言ってるの?」
 これは俺の失敗だ。美世子が気分を害するのも道理だ。俺は芳子が父方の従姉であること、借金のカタに買った事を伝える。
 「ふ~ん。私、便女がご主人様と一緒に住むのは厭だな。」
 ごもっともです。かと言って近くに居ないと意味がないので後で初巳に頼んで押し入れにでも住まわせてもらおう。
 こうして美世子と芳子の顔合わせは最悪の物になった。
 美世子の希望で芳子の仕事は洗濯と掃除となった。
 
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