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誘蛾灯
第4章 転落危険
 弾き出された数字は相場の1/5と格安の友達価格になっていた。持つべき者は同好の士だ。
 書類を交わすと俺は鼻歌混じりで探偵事務所を後にした。
 今日は夕方からキャバクラの取材があるだけなので少し遠出して普段は行かない街をぶらつく事にした。目的地は電車で6駅先だ。時間が時間なので車内は疎らにしか乗客が居ない。朝夕のラッシュが嘘みたいだ。こうなるとつまみ食いの女を調達するのも難しい。仕方がない。便女の誰かを呼び出すかな。スマホの電話帳を開いて便女リストを眺める。俺は便女にはあまり思い入れがないのでリストには顔写真と性癖を筆頭に簡単なプロフィールが書いてある。こうしないと誰が誰だか判らなくなるからだ。便女達の肩書きは様々だ。女子大生、OL、主婦。中にはそれなりの会社の社長なんてのも居る。さて、どれにしようかな。天の神様の言う通り。よし、決めた。一番の変わり種の便女にしよう。常識ある社会人の俺は電車が駅に着くのを待つ。車内での携帯電話のご使用はご遠慮下さいってやつだ。こんな事なら快速じゃなくて鈍行にすべきだった。後悔しながら車窓を見ようと顔を上げると妙な物が目についた。さっきまで無人だった俺の真正面に制服姿の女子高生が座っている。いや、べつに座っててもいいのだが何故俺の正面なんだ?車内はガラガラで席は売る程空いている。それが態々俺の正面を選んで座る?なんなんだ?疑惑の目を向けていると視線に気付いたのだろう女子高生はフッと横を向く。気にしすぎか。改めてスマホに目を落としかけてその動きが止まる。女子高生の膝がゆっくりと開きだしたのだ。ミニスカートは捲り上がり白い内腿が見えている。その奥には水玉模様の布が微かに覗いている。そっぽを向いている女子高生の顔は赤く上気している。なんだ?露出狂か?一般人ならともかく俺には初巳を筆頭に露出狂の知り合いは何人も居るので特に驚きはない。
 でも真性の露出狂とはなにやら様子が違う。何処と無くだが嫌々やらされているという感じがする。然り気無く車内に視線を走らせると、居た。車両の一番端にニヤニヤとした厭な笑みを浮かべている女子高生が二人。虐めか美人局か。何れにしても碌な者ではないだろう。面白い。
 俺はスマホを低い位置で構えるとボタンを押す。カシャリとシャッター音が車内に響く。
 
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