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誘蛾灯
第4章 転落危険
 神楽は顔にかかったザーメンを指で集めて口に入れて貯めるとそれを春花に流し込んだのだ。無茶をするな、この淫乱は。
 「苦~い!不味い!」
 ゲホゲホと咳き込み苦しんでいる春花に神楽は慣れた様子で冷蔵庫からミネラルウォーターを取ってきて渡す。
 「ぺぇーしておいで。」
 神楽にガラス張りの洗面所を指されて春花はそちらへ走っていく。意外と優しい所があるじゃないかと見直しかけたが止めにした。こいつ、春花用の水と一緒に持ってきた缶ビールをぷシューっと開けて喉を鳴らして呑み出したのだ。ビールで口内のザーメンを洗い流すようだ。まったくどこのオヤジだよ。高一の癖に、飲酒なんて五年早い!我ながら律儀な突っ込みを入れながら神楽にはお仕置きをすることにした。
 「鐙子!」
 腹にかかった精液を興味深そうに眺めたり指に取って臭いを嗅いで顔をしかめたりしている金髪を呼ぶと精液を掬った指を尻で拭い澄まし顔を作って「なによ。」とぶっきらぼうに応える。それで誤魔化してるつもりなんだろうな。と幼い反応を楽しみながら
 「手伝え!」
 と声を掛けて神楽を羽交い締めにする。何が起きたのか判らないまま俺に着いてきたが神楽を産婦人科の診察台に座らせるの見て喜色満面になり足首をベルトで台に固定する。やっぱりこの二人仲が悪そうだ。
 スイッチを操作して上体を倒して股を大きく開かせると備え付けのバイブレーターを鐙子に手渡す。
 「春花を抱いてる間これで神楽を鳴かせてやれ。五回逝かせれたら次はお前を可愛がってやる。」
 鐙子の目が妖しく光る。そんなに俺に抱かれるのが楽しみなのか?
 「ねぇ、こいつのマン毛剃っていい?」
 違ったようだ。鐙子の目の光は鼠をいたぶる猫の眼光だった。
 「好きにしろ。」
 後で鼠に噛みつかれも知らないぞ。
 神楽のお仕置きは鐙子に任せて洗面所に向かう。丁度落ち着いた春花が出てくるところだった。
 「大丈夫か?」
 俺の問いにコクりと頷く。
 「翔琉さんのザーメン不味いなんて言ってごめんなさい。」
 「気にするなよ。俺調べの統計だと9割の女は不味いっていうからな。」
 おや?慰めるつもりで言ったのだが何故ジト目で睨まれなきゃならないんだ?
 「今まで何人の女の人にザーメン飲ませたんですか?」
 「百人くらいかな?」
 ジト目が強くなる。話半分にしといてよかった。
 
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