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誘蛾灯
第6章 入るな危険
 プリペイド携帯が鳴ったのは土曜日の午前7時だった。掛けてきたのは美江だった。
 「翔琉様。美江です。」
 「おはよう。決心はついたのかな?」
 ホテルでの離婚宣言は催淫下での事なのでまるっきり信じてはいない。どうしても嫌だと言えば諦めるしかないが冷静になった今でも気持ちが揺れてるなら宣言の動画を使って「脅されて仕方なく」という精神的逃げ道も用意してある。まあ、先日送りつけたもう一つの切り札で心は固まってると思うが。
 「翔琉様。あの調書は翔琉様が?」
 「そうだ。」
 やはり切り札が効いたようだ。
 初めて二人を抱いた翌日俺は久し振りに三神愛美探偵事務所を尋ねた。俺を出迎えてくれたのは二代目所長の三神弥生だ。先代は古希を区切りに引退して娘にその座を譲ったのだ。代替わりしても探偵社としての技能は少しも落ちていない。そこで短期決戦ではあるが美江の亭主の身辺調査をしてもらったらあっさりと浮気の証拠が上がってきた。パチンコに行くと言いながらホテルで二時間のご休憩。ご丁寧に腕を組んで出入りする写真が撮れた。全く脇が甘いと言うかバレるリスクなど毛先程も感じていない能天気。しかも浮気相手は俺が美江をからかうのに言った出任せ通りの会社の部下だった。なんとも平凡な男の平凡な浮気相手との平凡な浮気現場の写真だが離婚を言い渡すには十分な証拠だ。
 その写真と亭主の行動経過報告、そして女のプロフィールを添えて亭主が出勤した後にポストに放り込んでおいたのだ。
 「離婚するならいい弁護士付けて慰謝料がっぽり絞り取ってやるぞ。」
 確かに自分も浮気はしたがそれよりも前から亭主の方が浮気していたという事実は罪悪感を薄めてくれる。そして今後の生活の為の金銭的な不安の解消。そして何より俺とのセックスの良さ。簡単に美江の天秤は傾いた。
 「お願いします。」
 こうなると話しは早かった。
 わが社の顧問弁護士はかなりのやり手でかなり高額の慰謝料と養育費を奪い取る事に成功した。無論浮気相手のOLさんからもごっそりと慰謝料を頂く。
 それを持参金にして美江と夢華がマンションに引っ越して来たのは二ヶ月後の事だった。既に離婚が成立し親権も取れた美江は旧姓の「浜野」に戻っていた。
 
 引っ越してきた夜。調教部屋で美世子と咲子、初巳の三人でのんびりしていると約束の時間にチャイムが鳴る。
 
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