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女教師の神秘
第9章 心ここにあらず
「拓磨!ぼっとしてないで、集中しろよ!いい事ないぞ」

拓磨は詩織の授業中、久しぶりに喝を入れられた。あの日以来、拓磨の頭の中は詩織で溢れかえっていた。寝ても覚めても、詩織の裸体が蘇り、拓磨はその度に自射行為に走った。ただ詩織の言った「…いい事ないぞ…」の言葉が心に刺さった。

「拓磨!後で相談室な!」

クラスの数人が拓磨を冷やかす様に笑っていた。
放課後相談室に行くと、詩織が笑顔で迎えてくれた。

「詩織先生…ごめんなさい…」

拓磨はなぜか、いたたまれなくなって、頭を下げた。

「拓磨、大丈夫か?…もしかして妄想が駆け回ってるとか?」

拓磨は黙って頷いた。

「そっか…」
「先生…あの…」

拓磨は次の言葉に詰まってしまった。

「大丈夫。拓磨の気持ちはわかってる…だって恋人同士だろ…週末待ってるよ!」

詩織は拓磨を慰める様に言って優しく微笑んでいた。
二人は熱い抱擁の後激しくキス、の場面だが、ここは学校なので、お互いアイコンタクトだけで我慢したのだった。
翌日、二人は再び相談室にいた。

「詩織先生、僕の英語のレベルってどのくらいですか?」

拓磨はいきなり質問を投げかけた。

「何よいきなり?…」

詩織は少し考えてから笑顔で答えた。

「次のテストが楽しみになるくらいかな」
「悪くはないって事ですねね…」

拓磨は考えていた。

「どうしたのかな?」

詩織がすこ少し心配そうに覗き込んで聞いた。
 拓磨は不純な動機で始まった勉強会だが、英語に対しても何か目標が欲しいと詩織に伝えた。そうする事で、学校の勉強にも集中できると単純に考えていた。

「いい考えだと思うわ。私も情報を集めてみるよ」
「ありがとございます。」
「拓磨…なんかカッコ良くなってきたね…」


To be continued‥‥
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