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理想というまやかし
第2章 憂いの皇子
尾てい骨が浮いたところで、りとは未沙とシーツの間にクッションを一つ滑り込ませた。
脚を淫らに開ききって仰け反る体勢になった未沙は、尻の穴まで丸見えだ。
りとはその皺だらけの窪みに、割れ目から掬い上げた蜜を塗りつける。抗議の声を上げる未沙に、ベランダで露出している人間に今更嫌がる権利はない、と、りとは返す。
満ち潮は、とどまらない。ぬるりぬるりと指にまとわりつく粘液は、性器はもちろん、アヌスの浅瀬まで潤滑にした。
「未沙さんって、どっちが好きなの?どっちも突っ込まれて喘いでるよね」
「んんっ、はぁっ、もう……言わないでぇ……」
「言っただろ。ああいう防犯上良くないことしてるから、今こうなってる」
「うぅ……あっ……あっ……」
「答えないということは、欲張りな未沙さんの方から、どっちも挿れて欲しがっていたってことだ」
「あっ、や……」
中指はするりと入った一方で、それでも異物を受け入れ慣れていないらしいアヌスの方は、親指を六割こじ入れるまで難儀した。尻に伝う愛液を舌で塗りつけて、肉襞の壁を中指でこすりながらクリトリスを刺戟して、未沙から力みが抜けたところで、ようやく頑なな小路を貫いた。
二つの穴を同時に犯された未沙は、下腹までびくびく痙攣させて、きゅうぅっと指を締めつけてくる。総身をあえかにくねらせて、シーツを掴んでたどたどしい言葉で快楽を訴える。
突き上げては引いて、引いては突き上げてを繰り返したのち、食虫花のような性器に指を増やすと、彼女はいっそう歓喜した。