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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第16章 疼き①
(人間の国サテアナではよく、ディザニア国に兵を出した情報が出ていたのに)
何度も大掛かりな出兵が行われているはずなのに、人間たちの間に流れていた殺伐とした雰囲気が、この国からは感じられない。
魔族たちが戦に出ている様子もない。
それが不思議でならなかった。
彼女の不思議に拍車をかけるように、魔王は執務の合間をぬってフィーネに会いにきた。
戦いの最中なのだ。
力を求められるのかと思いきや、たわいのない話をするだけで何もない。
彼女を抱けば抱くほど、魔王の力は強大になる。
人間との戦いに勝利するため、力が必要なはずなのに、魔王はフィーネを抱かない。
(やはりアンジェラさんが仰ったとおり、魔王様は力を求めていらっしゃらないのでは?)
そんな考えが頭の中をよぎった。
何度も大掛かりな出兵が行われているはずなのに、人間たちの間に流れていた殺伐とした雰囲気が、この国からは感じられない。
魔族たちが戦に出ている様子もない。
それが不思議でならなかった。
彼女の不思議に拍車をかけるように、魔王は執務の合間をぬってフィーネに会いにきた。
戦いの最中なのだ。
力を求められるのかと思いきや、たわいのない話をするだけで何もない。
彼女を抱けば抱くほど、魔王の力は強大になる。
人間との戦いに勝利するため、力が必要なはずなのに、魔王はフィーネを抱かない。
(やはりアンジェラさんが仰ったとおり、魔王様は力を求めていらっしゃらないのでは?)
そんな考えが頭の中をよぎった。