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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第16章 疼き①
 待たなければと、こんな気持ちを抱いてはダメだと思えば思うほど、欲望が切なく疼いた。

 その時、

「フィーネ、いるか?」

 低く優しい声が、ノックとともに部屋に響き渡った。
 フィーネの心が、ぱっとそちらを向く。

(私……魔王様が訪ねてくださることが、嬉しいんだわ)

 初めのころは、自身の発言が主の機嫌を損ねないかと不安で、相手の言葉に相槌を返すしか出来なかった。沈黙が流れるたび、魔王の表情が難しくなったのも、フィーネの不安を煽る原因だった。

 しかし、実は頭の中で次の話題を必死に考えているのだと、ふとした拍子に気づいたとき、不安が薄れ、自然と会話が続くようになったのだ。

 相手は人間の敵なのに、やはりこの主人に憎しみを抱けない。
 彼を知れば知るほど、ともにいればいるほど、心が温かくなり、ぎゅっと胸の奥が締め付けられる自分がいる。
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