この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第26章 大浴場①
そのため、本来はこの大浴場にいるはずの世話係の姿はない。恥ずかしがるフィーネにアンジェラが配慮してくれたのだろう。
その気遣いが、とても有り難い。
(こんなに大きなお風呂を、私一人で頂けるなんて……)
申し訳ないと思いつつも、自然と表情に笑みが浮かぶ。
今まで経験したことのない、華やかな花風呂に、ワクワクが止まらない。
「凄くいい香り……」
浴槽からの香りを胸いっぱい吸い込んだその時、
「……フィーネ?」
「きゃっ!」
湯が流れる岩の陰から聞こえた低い声に、フィーネは驚きで跳ね上がった。
そのせいでかけ湯をしようと持っていた手桶を落とし、派手に音が鳴った。
それを聞きつけ、大浴場の出入り口に人影が映る。フワフワな頭のシルエットを見ると、アンジェラだろう。
その気遣いが、とても有り難い。
(こんなに大きなお風呂を、私一人で頂けるなんて……)
申し訳ないと思いつつも、自然と表情に笑みが浮かぶ。
今まで経験したことのない、華やかな花風呂に、ワクワクが止まらない。
「凄くいい香り……」
浴槽からの香りを胸いっぱい吸い込んだその時、
「……フィーネ?」
「きゃっ!」
湯が流れる岩の陰から聞こえた低い声に、フィーネは驚きで跳ね上がった。
そのせいでかけ湯をしようと持っていた手桶を落とし、派手に音が鳴った。
それを聞きつけ、大浴場の出入り口に人影が映る。フワフワな頭のシルエットを見ると、アンジェラだろう。