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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第33章 女神と魔王②
(知らなかった。邪神の存在なんて、人間側には伝わっていないのに……)
しかし魔王がフィーネに嘘をつく理由はないし、彼が嘘をつく性格でないことを知っている。
心の声が伝わってしまったのだろう。
魔王が小さく笑う。
「人間は鈍いからな。邪神ラファの存在を認識できず、全ての災厄が魔族のせいだと責め立てたのだ。それが、お前の知る歴史だ。ピアチェが国を分けたのは、真実を伝えても、人間が抱く魔族への偏見をこれから先も変えられないと判断したからだ」
「そ、そんな……」
人間にとって、魔族は世界を滅亡させようとした敵だった。
しかし、本当の敵は邪神ラファという存在であり、魔族たちは人間たちと同じく被害者だったのだ。
人間たちに迫害されたのにも関わらず、魔族たちはフィーネに優しくしてくれる。
しかし魔王がフィーネに嘘をつく理由はないし、彼が嘘をつく性格でないことを知っている。
心の声が伝わってしまったのだろう。
魔王が小さく笑う。
「人間は鈍いからな。邪神ラファの存在を認識できず、全ての災厄が魔族のせいだと責め立てたのだ。それが、お前の知る歴史だ。ピアチェが国を分けたのは、真実を伝えても、人間が抱く魔族への偏見をこれから先も変えられないと判断したからだ」
「そ、そんな……」
人間にとって、魔族は世界を滅亡させようとした敵だった。
しかし、本当の敵は邪神ラファという存在であり、魔族たちは人間たちと同じく被害者だったのだ。
人間たちに迫害されたのにも関わらず、魔族たちはフィーネに優しくしてくれる。