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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第38章 拒絶①
心臓が跳ね上がる。
鼓動の音が大きく響き、子どもたちの声がよく聞こえなくなってくる。
不安が喉元からせりあがるのを感じながら、フィーネはできるだけ冷静を装って尋ねた。
「そ、そうなのね? 魔王様とピアチェ様は……とっても仲が良かったのかしら?」
その言葉に、赤毛の少年はぱっと表情を明るくし、フィーネの望む答えを口にした。
彼女にとって、最悪な回答を。
「すっごく仲が良かったって! えっと……とーちゃんは、魔王様とピアチェ様は『こいびと』? って言ってたけど……何だろ、こいびとって」
「ばっ……おまえ、そんなのもしらねーのかよ! 恋人っていうのはな、あれだよ。お互い好き同士って関係のことだよ! お前、まだまだお子ちゃまだよなー」
「そ、そっちだって僕と同じ歳だろ⁉」
少年たちは、本来の目的も忘れ、年齢について小さな言い合いを始めた。
鼓動の音が大きく響き、子どもたちの声がよく聞こえなくなってくる。
不安が喉元からせりあがるのを感じながら、フィーネはできるだけ冷静を装って尋ねた。
「そ、そうなのね? 魔王様とピアチェ様は……とっても仲が良かったのかしら?」
その言葉に、赤毛の少年はぱっと表情を明るくし、フィーネの望む答えを口にした。
彼女にとって、最悪な回答を。
「すっごく仲が良かったって! えっと……とーちゃんは、魔王様とピアチェ様は『こいびと』? って言ってたけど……何だろ、こいびとって」
「ばっ……おまえ、そんなのもしらねーのかよ! 恋人っていうのはな、あれだよ。お互い好き同士って関係のことだよ! お前、まだまだお子ちゃまだよなー」
「そ、そっちだって僕と同じ歳だろ⁉」
少年たちは、本来の目的も忘れ、年齢について小さな言い合いを始めた。