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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第40章 拒絶③
ソルの手が、俯くフィーネの顔を無理やり上げさせた。
「今度はこちらから質問だ。何故……何故逃げようとした? この国から……私から……」
ソルから逃げようとしたくせに、いざ本人を目の前にして本心を告げるのが怖くてたまらなかった。
彼の口から、ピアチェのことを、自分への気持ちを聞くことが、怖くてたまらなかった。
口角が震わせるだけで声を発しないフィーネに話をさせることを諦めたのか、ソルが口を開いた。
彼女にとって、一番聞きたくなかった真実を。
「フィーネ。昨日、女神ピアチェと私が恋人だったのかと聞いたな? それは……本当のことだ」
脳天を殴られたような、強い衝撃が襲った。
見開いた赤い瞳がみるみる潤み、視界がぼやけてくる。
頭の中がクラクラして、足元がおぼつかなくなる。立っている感覚すら、分からなくなるような。
「今度はこちらから質問だ。何故……何故逃げようとした? この国から……私から……」
ソルから逃げようとしたくせに、いざ本人を目の前にして本心を告げるのが怖くてたまらなかった。
彼の口から、ピアチェのことを、自分への気持ちを聞くことが、怖くてたまらなかった。
口角が震わせるだけで声を発しないフィーネに話をさせることを諦めたのか、ソルが口を開いた。
彼女にとって、一番聞きたくなかった真実を。
「フィーネ。昨日、女神ピアチェと私が恋人だったのかと聞いたな? それは……本当のことだ」
脳天を殴られたような、強い衝撃が襲った。
見開いた赤い瞳がみるみる潤み、視界がぼやけてくる。
頭の中がクラクラして、足元がおぼつかなくなる。立っている感覚すら、分からなくなるような。