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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第40章 拒絶③
「確かに、かつて私とピアチェは愛し合っていた。だが……」
「これ以上、聞きたくありません! 何も……何も聞きたく無い‼」
フィーネは両手で耳を塞ぐと、ソルの手を振り払った。
咄嗟のことで、ソルも手を離してしまう。
その隙に、自由になったフィーネは結界の中に飛び込んだ。
(聞きたく無い! 聞きたく無い‼ あの方の口から、ピアチェ様と愛し合っていた時の話なんて‼ そのために、逃げてきたのに……)
ひどい嫉妬に襲われながら、フィーネは走った。涙を流して、両耳を塞いだまま。
光を抜けた。
目の前に、サテアナ国の大地が広がる。
このまま駆け出そうとした瞬間、
「うふふっ……みーつけたぁ」
甘ったるい女性の囁きが耳元で聞こえたかと思うと、フィーネの手足が突然動かなくなった。
走ってきた反動で頬に土を擦り付けながら、身体が地面に倒れこんでしまう。
「これ以上、聞きたくありません! 何も……何も聞きたく無い‼」
フィーネは両手で耳を塞ぐと、ソルの手を振り払った。
咄嗟のことで、ソルも手を離してしまう。
その隙に、自由になったフィーネは結界の中に飛び込んだ。
(聞きたく無い! 聞きたく無い‼ あの方の口から、ピアチェ様と愛し合っていた時の話なんて‼ そのために、逃げてきたのに……)
ひどい嫉妬に襲われながら、フィーネは走った。涙を流して、両耳を塞いだまま。
光を抜けた。
目の前に、サテアナ国の大地が広がる。
このまま駆け出そうとした瞬間、
「うふふっ……みーつけたぁ」
甘ったるい女性の囁きが耳元で聞こえたかと思うと、フィーネの手足が突然動かなくなった。
走ってきた反動で頬に土を擦り付けながら、身体が地面に倒れこんでしまう。