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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第55章 目覚め③
そこには、身体以上に大きく太い金色の一本の輪が、背面と平行に浮いていた。輪の円周を、六本の巨大な三角錐が翼を開いたかのように取り囲んでいる。
額に手を触れると、縦長楕円の石のツルっとした感触がした。
記憶が正しければ、真っ赤な石だったはず。
女神ピアチェの、力の根源だ。
「……ピアチェ」
憎悪に満ちた、低い声が響き渡る。
相手をその声色だけで呪い殺してしまうような、迫力のある声だ。
声の主はラファ。
彼女の呟きを聞き、ガーランドはラファの肩を両肩を掴むと、強く揺すった。
「ピアチェだと⁉ ど、どういうことだ! さっきも叫んでいたが、フィーネが……女神ピアチェ様だというのか⁉ 一体どうなってる、ララっ‼」
「……うるさい男だ」
ガーランドの手がラファに弾かれ、身体がよろめいた。かなりの強い力だったのだろう。
額に手を触れると、縦長楕円の石のツルっとした感触がした。
記憶が正しければ、真っ赤な石だったはず。
女神ピアチェの、力の根源だ。
「……ピアチェ」
憎悪に満ちた、低い声が響き渡る。
相手をその声色だけで呪い殺してしまうような、迫力のある声だ。
声の主はラファ。
彼女の呟きを聞き、ガーランドはラファの肩を両肩を掴むと、強く揺すった。
「ピアチェだと⁉ ど、どういうことだ! さっきも叫んでいたが、フィーネが……女神ピアチェ様だというのか⁉ 一体どうなってる、ララっ‼」
「……うるさい男だ」
ガーランドの手がラファに弾かれ、身体がよろめいた。かなりの強い力だったのだろう。