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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第56章 魔王と勇者
「……どうする? 決まってるだろ。魔王、お前をぶっ殺して、その首をサテアナ国に持って帰る。それだけだ」
「何故だ? さっき邪神ラファから聞いただろう。お前たち人間は、ラファによって騙されていたのだと。ピアチェは我々種族同士の争いを望まない。魔族と人間が争う理由は、もうないはずだが?」
「だから何だ? それを知っているのは、俺だけだ。今さら神託を下した神が、守護女神だろうが邪神だろうが……俺にはどうでもいいんだよ‼」
「……愚かな」
ソルは、呆れたように息を吐きだした。
目の前の男は、今の生活を捨てたくないのだ。
だから口封じに、そして自身の名声を上げるため、ソルを殺そうとしている。
(邪神に選ばれた男だ。性根が腐っていてもおかしくはない)
ガーランドの残忍さは、彼自身が本来持つ性格なのだろう。
それがラファの目に留まったのだ。
「何故だ? さっき邪神ラファから聞いただろう。お前たち人間は、ラファによって騙されていたのだと。ピアチェは我々種族同士の争いを望まない。魔族と人間が争う理由は、もうないはずだが?」
「だから何だ? それを知っているのは、俺だけだ。今さら神託を下した神が、守護女神だろうが邪神だろうが……俺にはどうでもいいんだよ‼」
「……愚かな」
ソルは、呆れたように息を吐きだした。
目の前の男は、今の生活を捨てたくないのだ。
だから口封じに、そして自身の名声を上げるため、ソルを殺そうとしている。
(邪神に選ばれた男だ。性根が腐っていてもおかしくはない)
ガーランドの残忍さは、彼自身が本来持つ性格なのだろう。
それがラファの目に留まったのだ。