この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第60章 再会④
『大丈夫よ、今戻っているところだから。眩しいくらいの道しるべが、私を導いてくれているし……』
ふふっと笑いを噛み殺したような声が、脳内に響く。
道しるべがどういうものか分からないが、嬉しそうな声色と前向きな返答に、ソルは胸を撫で下ろした。
突然、窓の外から陽の光ではない輝きが差し込んだ。
帰還の喜びで満ち溢れる、彼女の声とともに。
『着いたわ、ソル!』
それを聞いた瞬間、ソルの身体は寝室から飛び出していた。
廊下を一歩一歩進むたび、両足に力がみなぎった。それだけでなく、久しく停滞していたエネルギーが、全身を循環し出すのを感じる。
今まで、暗い殻に閉じこもっていた心が開かれ、瞳に光が戻る。
光の発現元である離れの庭に出ると、庭の頭上の空間に、人が一人通れるぐらいの亀裂が入っていた。亀裂からは銀色の輝きが絶えず吹き出し、空へと舞い上がって消えていく。
ふふっと笑いを噛み殺したような声が、脳内に響く。
道しるべがどういうものか分からないが、嬉しそうな声色と前向きな返答に、ソルは胸を撫で下ろした。
突然、窓の外から陽の光ではない輝きが差し込んだ。
帰還の喜びで満ち溢れる、彼女の声とともに。
『着いたわ、ソル!』
それを聞いた瞬間、ソルの身体は寝室から飛び出していた。
廊下を一歩一歩進むたび、両足に力がみなぎった。それだけでなく、久しく停滞していたエネルギーが、全身を循環し出すのを感じる。
今まで、暗い殻に閉じこもっていた心が開かれ、瞳に光が戻る。
光の発現元である離れの庭に出ると、庭の頭上の空間に、人が一人通れるぐらいの亀裂が入っていた。亀裂からは銀色の輝きが絶えず吹き出し、空へと舞い上がって消えていく。