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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第66章 これから⑥
 このまま力尽くで突き破りたいと、自分勝手な欲望を堪える唇の端が上を向く。
 性的な感度が高すぎると暗に言われ、フィーネの頰に熱が集中した。

「だ、だって……っん、薬が……」

「本当にそれだけか?」

 翠の視線が、言葉の奥を探るように見つめてくる。操られるように、フィーネの首が横に揺れた。そして、辛そうに眉根を寄せる。

「あなたのせい……なの。触れられただけで、求めずにはいられなくなったのは……あなたの……せい」

「……そうだったな」

「だからこんな私にした……責任を取って」

「もちろんだ」

 ソルの返答に、フィーネは安堵の表情を浮かべた。

 そして全身が彼の身体にしがみつくように腕と足を絡みつけると、ナカへ彼自身を導くように腰を突き出した。

 熱い滾りに、自ら食らいつくように動くフィーネに合わせ、ソルも力を込める。
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