この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第69章 女神の名をもつ花
視界に映るのは、二人の姿を見上げる大勢の魔族たち。婚姻式を終え、夫婦となった二人を一目見ようと集まったのだ。
「おめでとうございます!」
「お二人のこれからに、女神ピアチェ様の祝福がありますように!」
彼らは、フィーネたちの姿が現れると、歓声をあげた。
ここから一人一人の表情は分からないが、この場を包み込む明るい空気が、皆の祝福を伝えてくれる。
感激で言葉が出ない。
目の前の景色が滲み、揺らいでいく。
「フィーネ、その祝福のブーケを皆に投げてやれ」
ソルはフィーネが握る真っ赤なブーケに視線を向けた。
ピアチェの花で作られたブーケに。
花嫁の投げるブーケを手に入れた者は、幸せが訪れると言われている。なので婚姻式の際には、花嫁は自身の幸せのおすそ分けとして、祝福のブーケを投げるのだ。
指で涙を拭いながら、フィーネが頷く。
「おめでとうございます!」
「お二人のこれからに、女神ピアチェ様の祝福がありますように!」
彼らは、フィーネたちの姿が現れると、歓声をあげた。
ここから一人一人の表情は分からないが、この場を包み込む明るい空気が、皆の祝福を伝えてくれる。
感激で言葉が出ない。
目の前の景色が滲み、揺らいでいく。
「フィーネ、その祝福のブーケを皆に投げてやれ」
ソルはフィーネが握る真っ赤なブーケに視線を向けた。
ピアチェの花で作られたブーケに。
花嫁の投げるブーケを手に入れた者は、幸せが訪れると言われている。なので婚姻式の際には、花嫁は自身の幸せのおすそ分けとして、祝福のブーケを投げるのだ。
指で涙を拭いながら、フィーネが頷く。