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勇者の献上品である聖女は、魔王に奪われその身に愛をそそがれる
第69章 女神の名をもつ花
しかし、これだけたくさんの魔族たちがいるのだ。
(たった一人だけしか祝福のブーケを手にできないのは気の毒だわ。皆、こんなに私たちを祝福してくださっているのに……)
そんな申し訳ない気持ちを抱きながらピアチェの花を見つめていた。が、突然閃いた素敵な思いつきに、ワクワクと心が踊る。
フィーネが、ブーケを投げた。
次の瞬間、
「赤い花が降ってきた! あんなにたくさん!」
「凄く綺麗っ!」
「ピアチェ様の祝福だ! お二人のことを祝福なさっているんだ!」
ブーケの代わりに降ってきたピアチェの花の雨に、魔族の皆が一番の歓声をあげた。
瞳を輝かせ、落ちてくる花に手を伸ばす。
フィーネの、いや、ピアチェの祝福が、愛すべき民たちに降り注ぐ。
振り返ると、後ろで控えていた魔族たちが涙を流しながらその場で跪いていた。恐らく、女神の奇跡を目の当たりにし、感動しているのだろう。
(たった一人だけしか祝福のブーケを手にできないのは気の毒だわ。皆、こんなに私たちを祝福してくださっているのに……)
そんな申し訳ない気持ちを抱きながらピアチェの花を見つめていた。が、突然閃いた素敵な思いつきに、ワクワクと心が踊る。
フィーネが、ブーケを投げた。
次の瞬間、
「赤い花が降ってきた! あんなにたくさん!」
「凄く綺麗っ!」
「ピアチェ様の祝福だ! お二人のことを祝福なさっているんだ!」
ブーケの代わりに降ってきたピアチェの花の雨に、魔族の皆が一番の歓声をあげた。
瞳を輝かせ、落ちてくる花に手を伸ばす。
フィーネの、いや、ピアチェの祝福が、愛すべき民たちに降り注ぐ。
振り返ると、後ろで控えていた魔族たちが涙を流しながらその場で跪いていた。恐らく、女神の奇跡を目の当たりにし、感動しているのだろう。