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rena's room ☕ breaktime
第2章 Request1┈*★*┈唇に媚薬
「おい、急に話脱線させてディスッてんじゃねぇ…」
「つまり私は素直に喜んだりできない女なのよ」
「……!」
「本来は」
……勢いが突如消えて
顔を真っ赤にした蘭の声が小さくなる。
「ミーハーで飽きっぽいから、よくある台詞は響かないし
どんなに甘い言葉でも、どうせ表面的だけでしょって疑っちゃう」
「………」
「でも葵の場合は違う。
言葉のひとつひとつに胸がときめくし、何回聞いても心が震える」
「……!」
「葵が私に伝えてくれる気持ちが、嘘じゃないって分かるから
……分かるからこそ、幸せすぎて、嬉しすぎて困るの」
脱線したはずが思わぬ直撃を喰らって動けなくなった。
そんな俺から体を離すと
「でも、結局は」
半歩下がった蘭が、顔を上げてふっと笑った。
「意地張らないで、伝えたい気持ちを、伝えたい時に言うのが1番ね。
……ありがとう、葵」
「……!」
「仕事忙しいのに時間作ってくれてありがとう。
抱きしめてくれて、めちゃくちゃ嬉しかった」
「……っ」
「こんな私だけど
もっと葵に惚れてもらえるように頑張り、ます」