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rena's room ☕ breaktime
第2章 Request1┈*★*┈唇に媚薬
……これ以上惚れたら、リアルに死ぬんだけど。
「って、あはは~///
やっぱり流石にイタすぎるね、ごめんね」
「……いや」
「顔あっつい。心臓バクバクして飛び出そう。
ごめん葵、平常心取り戻すまで1分ちょうだい」
「………」
両手でパタパタ仰ぐ仕草をする蘭に、触れようとする俺の手。
脳から指令を出して抑えてるけど、1分も持たねぇわ絶対。
つーかいいんじゃねーかもう。
抱きしめてくれて嬉しいって蘭が言ったんだ。
どーせ周りが見てんのは桜だし。
一度も二度も変わんねぇよ。
……つーか単純に
一度か二度じゃ、足りねぇんだよ。
「蘭…」
「!!!」
引き寄せようとしたと同時に
今の今まで真っ赤だった蘭の顔から、血の気が引いた。
「……」
その驚愕とした視線を追わずとも
鈍感と言われた俺の ‟ この勘 ” が、確かなら……
「東京の人口、約1300万人」
「「……!」」
「そこから大分絞り込んで、お互いの会社からちょうど中間地点で
退社時間も同じくらいで、今宵は夜桜見物に最適な陽気」
「「……!!」」
「だとしても、だ。
ここに俺が居合わせたのは、偶然・奇遇・奇跡……」
「「~~!!」」
「つまり、destiny(運命)~?」