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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
瞼の奥に浮かび上がった黒髪と、優しい表情。
駅のロータリーに向かう歩道の真ん中で、思わず足が止まった。
『蓮が飲み会に来るの、久しぶりだな。
夏以来か?』
そうそう、あれはもう2~3ヶ月前。
最後に会ったのは、ヒメお気に入りのタカ君が皆に紹介された時だ。
あの時みんな酔っぱらってて、ううん毎回そうだけど
終電逃しちゃうくらい、最高に楽しかった夜が蘇る。
『出張から帰ったばかりで、今日は代休とか言ってたっけ。
入れ替わりで嫁が仕事でフライトだとか……つーことは美和と蓮だけか』
「……!」
『俺らちょっと今日は終わんねぇ感じだから。
店予約してるだろうし、すぐに他の誰か代役探すわ』
代役?
『1番近くて来そうなのは、ヒカルか…』
「夏輝くん、大丈夫だよ。
お店は席の変更できるって、陽菜ちゃんが言ってたから」
『……!』
「残念だけど、みんな来れなくなっちゃったって
蓮くんに伝えておくね」