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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
電話の向こうで
夏輝くんの言葉にかぶせて叫ばれた、大きな声。
『美和ちゃんお疲れ~~!
今の状況説明すると、会社のラウンジで夏輝の携帯を俺が奪ったところ!』
「う、うん、きっとそうだろうなって…」
『今日は突然行けなくなって本当にごめん!
定時上がりの夏輝ですら帰れねぇ、悲惨な状況で。
切ねぇTHEサラリーマンって感じなわけ!』
落ち着いて淡々と話す夏輝くんとは対照的に
パッと空気が明るくなるようなユーリくんの声に、クスクス笑ってしまう。
同級生で同じ会社で働くエリート社員。
ほんと素敵だなぁ♡
『で、今回ドタキャンした俺らが言えた台詞じゃないんだけどさ。
夏輝が言った通り、ちょ~っと今夜はやめておいてほしいっつーか…』
「……!」
『あ、別になんも企んでないよ?
全員行けなくなったのは、マジのマジで偶然!』
ユーリ君の声を聞きながら、歩く私の視線の先。
時計台の下、待ち合わせする人達の真ん中に
……一際目立つ、背の高い男性の姿が目に入った。