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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
「変に捉えて勘違いして
勝手に自滅したりするなよって、言ってくれました」
「……」
「本当にあの時の一字一句、全部録音しておきたかったくらい…
・・・って、姫宮さん?」
思い出のシーンをしみじみ語っている私。
途中から相手が無反応だったことに気付いて、顔を上げると
交差点の通りを挟んだ、反対側
姫宮さんの目線は、すぐ駅前のロータリーに向けられていた。
「……」
・・・聞いてなかったんかい。
っていうかどこ見てるの?
急いで行かないとって、ご自身が仰ってましたよね?
「もしもーし、カリスマMDさーん。
姫宮さんの有難~いお話を、私が時を超えた今有難~く…」
……そこまで言いかけて、ピタッと止まったのは
彼の視線の先を追ったからではなく
彼自身の表情を見て、言葉が出なくなってしまったから。
「……姫宮、さん?」