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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
─── 綺麗
一瞬でそう感じてしまったのは
後々考えれば、相応しくない表現だと思う。
だけど
車のヘッドライトと
夜でも明るい、都心のネオンに照らされた彼の横顔
一点を見つめるその眼差しは
美しい、以外に当てはまる言葉が無かったんだ。
「……!」
切ない表情はそのままだけど
ふと、姫宮さんが少し口角を上げたことに気付いた。
危ない。
ようやくハッと我に返る。
何気ない仕草にドキッとするくらい、見惚れちゃってた。
葵という人が居ながら、ほんと何考えてんの私。
「……?」
……姫宮さんが一言も発しないから
ゆっくり、右側を向く彼の視線を追ってみると
ロータリーの真ん中
待ち合わせの定位置となる時計台
視力の良い私の両目が、2人の男女の前で止まった。
あれは……
「美和さんと……もう1人は、鈴木さん?」
「……」
「そうですよね?
スーツじゃないから一瞬分からなかったけど」