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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
「……葵は、どうしてここにいるのよ」
目を閉じて胸に手を当てた葵の
精神統一が終わったタイミングで、先手を打って聞いてみた。
「今日は早く帰宅できるってこと? 改札向こうだけど…」
「逆。会社に戻る途中」
「あ、そうですか…」
「で? 姫宮はどこにいる?」
~~えっ!?
なんで姫宮さんが居たって分かるの!?
涼しい顔で周りを見渡す葵を、ギョッとして二度見する。
「今いないよ。いないけどさっきまで一緒だった!」
「あっそう。それならお前1人で謎の祈祷をしてたってこと…」
「ねぇなんで分かるの!?」
「……」
「私に何かセンサー付いてる!?」
興奮して真剣に詰め寄る私と対照的に
葵の視線が、冷蔵から冷凍レベルに下がった。
「いや、またジャックとM:I潜入ごっこでもしてんのかと思って」※
「……!!」
「尾行されてる気配無かったんだけどな。
お前らスパイの腕上がったんじゃねーの」
「………」
「それとも俺にGPSでも付けた?
一向に構わねぇけど」
※a.n.r.r.y第16章参照