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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
手に負えないイタイ彼女に対して、正当なツッコミ。
情緒不安定すぎて、流石に堪忍袋の緒が切れたらしい。
「童話とか映画に例える癖、いいかげんやめろ!」
「はい、以後気を付けます…」
「そして試すな」
「……!」
「試そうとするなよ、俺のこと」
深く息を吐いて、葵が普段の表情に戻った。
「佐伯がどんな格好しようが何を言おうが
一生懸命だとしても何にしても、俺には響かない。
いい意味でも、悪い意味でも」
「……っ」
「……まぁ、2月に佐伯と2人で帰った時のことは……
そうだな、逆の立場になれば
確かに今でも引きずる気持ちも分かる」
「……」
「……悪かった。もうしない」
一切悪くない彼が、切ない瞳で見つめてきたから
放たれた2発目の矢が胸に突き刺さった。