この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方


「うん、もう試したりしない。
……白いダッフルコートは忘れる」

「……!」

「約束するわ」


鞄を持つ反対側の手に、そっと触れると
優しい力できゅっと握り返してくれた。

視線を逸らした葵の横顔が、綺麗で目が離せないでいると


「……姫宮」


暫くしてから、葵が小さく口を開いた。


「あいつ、結構疲れてんの?」

「……! うん、相当。
葵と比べたら全然って言ってたけど……」

「……」

「……私には愚痴も弱音も吐いてくれない人だから。
もし良かったら、直接姫宮さんに何か声掛けたり……してくれる?」


自分のことは自分でやるべきって
甘いって言った葵だけど

……私の問いかけに小さく頷いたから

なんだか胸がキュンとしてしまった。


「ふふっ♡
やっぱりこういう時って、頼りになるのは男同士なのよね」


ほっこりした気分で、心から納得してそう言ったけど


「いや、違う。 結局は ‟ 自分 ” だ」

「……!」

「その自分が弱ってる時や迷う時
どうしたいのか、どうすべきなのか本来は分かっているけど」


繋いだ私の手を引き寄せて、葵がふっと笑みを浮かべた。


「蘭、お前の言う通りかもな。

こうやって確かめずにはいられない時がある。


俺も、……きっと姫宮も」




/77ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ