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rena's room ☕ breaktime
第3章 Request2┈*★*┈片想いの行方
「だけど今日、アシスタントに言われた。
‟ 絶対に疲れてる ” 」
「……!」
「自分の限界を感じない時程、怖いことはないって。
……言い換えると、要するに俺は ‟ 出来てない ” ってことだ」
「……っ」
「……早坂は言葉を選んでいたけど、分かる。
1番近くに居る奴って、見極めてるんだよな」
そう言ったヒメが、ようやく口角を上げたけど
私の胸はさらに苦しくなって、血の気が引いていくのを感じた。
「……っ」
‟ 自分の限界を感じない ”
仕事の状況が分からなくても、直接聞かなくても
平日の夜も、休みの日も、ずっと一緒に居るのは私なのに
そんな大事なことにも気付かずに
私だけ、飲みにいくだなんて……
「……ヒ、メ…」
「……!」
「ごめんなさ……」
ようやく絞り出した私の声で、ヒメが顔を上げる。
「私、あの…」
「あー待て、違ぇから」
「……!」
「そうじゃない。その捉え方は間違ってる」
私を静止してキッパリ違うと言ったヒメが、首を振った。