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rena's room ☕ breaktime
第2章 Request1┈*★*┈唇に媚薬


「……異論無しなら、買いにいくわよ?」


さらに一歩近付いてきて
怪訝そうな顔で、俺を下から覗き込んだ蘭。


「平日だけど意外と人多いから、気を付けないとね…
……!」


無意識のうちに、自分の右手が蘭の頭に乗った。

髪を撫でて
そのまま後頭部を引き寄せる。


「……っ///」


分かる。
そりゃ驚くよな。

ライトアップされた桜の木の下で
酔ってもねぇのに、人混みの中で突然抱きしめられたら

俺が蘭の立場なら確実にドン引く。
分かってるけど


……この腕は、さらに強く彼女を包み込んでしまう。



「……り、理由…」
「……!」
「この状況の理由を、聞いてもいいかしら…///」


・・・ ‟ 理由 ” ね。

1番初めにキスした時も
エントランスで抱きしめた時も、聞かれた気がする。


どんな場面でもどんな時でも
判断も根拠も、たったひとつの想いからくるわけだけど


……なんか今日は、うまく言葉に出来ねぇな……




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