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はじめてのひと。
第6章 心と距離
程なくして駅に到着した。


約2ヶ月振りに見る街の景色に懐かしさを感じつつバスに揺られ、自宅へ着いた。


荷解きをして、時計を見ると3時を回っていた。


簡単に部屋に掃除機をかけ、実家からもらった菓子パンでお腹を満たす。


…夕飯どうしようか…


そういえばご飯のことは何にも考えてなかった。食べに行ってもいいけど、まだ時間あるし作っておくか…



急いで買い出しへ出掛け、必要なものだけを選ぶとまた急いで戻った。


1人暮らしの部屋のキッチンは狭い。
やりずらくて仕方ないけどやるしかない。


メニューはオムライス、シーザーサラダ、スープ。

多分、嫌いなものは入ってない…はず。



食事の用意が終わった頃にメールが来た。


ー今、空港着いた!あと40分くらいかかると思う!ー


ーわかった(^^)気をつけて!ご飯は作ったけど家で食べる?ー

ーそうだね!ー


もうそろそろ…もう、4:30だもんなぁ。
それまでに片付けちゃお…


食器洗いを済ませ、出来た料理にラップを被せておく。




…一応、鏡で全身チェックしてみたりする…。


といっても特に変わりはない…
あ、久しぶりにスカートなんて履いてるんだけど、それが余計に気持ちをソワソワさせている気がする。
いくら見ても変わりないのだけれど、とてもじっとしていられる気がしなかったので鏡のまわりを右往左往してしまう。



と、そこに再びメール。



ーもう着くよ!鍵開けておいてね!ー



いよいよ!と思うと心臓がまたうるさくなった。


数分後、ピンポーンとチャイムが鳴るのと同じタイミングでドアが開く音がした。




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