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はじめてのひと。
第6章 心と距離
私が急いで出迎えて玄関へ行くと、千紘くんが荷物もそのままに立っていた。



…おかえり…私が言った。

…ただいま…と彼。


久しぶりに見る彼は何か少し男らしく逞しく見えて、さらに心臓が暴れ出す。


「ひ、久し振りだ、ね…」
な、なんかすんごい恥ずかしい…‼
絶対顔赤い…!


「ん…、そうだね。」

と言うと彼は笑顔を私に向ける。

「とりあえず、上がって?ご飯もう出来てるんだ。た、食べる?あ、荷物は適当に置いといてくれていいから!」

気恥ずかしくなって彼の視線を逃れようと、リビングへ案内し座るよう勧めた。

「食べようかな…。お邪魔します。」

彼は靴を脱ぎ、床に腰を下ろした。

ご飯を温めながら彼に話しかける。緊張してるからかよく言葉が出て来て、1人で話してるみたいになる。

「今日はオムライスとサラダとスープにしてみたんだ。煮物とかも考えたんだけど時間もあんまりなくってさー。
あ、多分嫌いなものは入れてないと思うけど……
あんまり美味しくなかったらごめんね!」


温め終わった料理をテーブルへ並べる。

「綾ちゃんも早く座ってよ。一緒にたべよう」

「う、うん」

スープカップをテーブルに置き、私も座った。

「…じゃあ、頂きます。」

言いながら私達は手を合わせた。


何だか意識しすぎて普通の会話も緊張するっ…千紘くんはそうでもなさそうだけど…


「綾ちゃん、美味しいよ!ちなみに、嫌いなもの殆どないから大丈夫だよ!」

「そっか、良かったぁ。」

彼はそう言うと10分も経たないうちに食べ終えていた。

「あ、そうだ免許取れたよ。車はまだだけど…」

「えー、すごい!おめでとう!免許証見せて?」

「…はいっ」

渡された免許証を見るとやっぱりアフロのような天然パーマでばっちり写っていた。

「…ぷっ」
ついつい、笑いが込み上げてきてしまった。

「これ、髪型変えたら誰かわかんなくなるかもね~」
笑いながら免許証を返す。

「ひどいね。でも、確かに」

そう言って彼も笑った。



ーーだんだんと夏休み前の感じを取り戻してきていた。


「ね、荷物も置きにいきたいし今夜はうちに来ない…?」
一瞬、心臓が飛び跳ねた。

「うん…そうだね」


私はそう言うと食器の片付けを手早く済ませ、着替えを持って彼の部屋へ移動した。





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