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華夏の煌き~麗しき男装の乙女軍師~
第31章 31 上京
思わず、自分と彰浩の出会いの話をしそうになったが、やめてその息子が今、自分が生きていることを知り追いかけてきたこと、そして自分が晶鈴に衣装を貸したことで、京湖と間違えられて捕らえられたであろうと話した。
話を聞いた慶明は大きくため息をついた。
「晶鈴は……すぐに人違いだとは言わないだろうな……」
彼の言葉を聞き、京湖も彰浩もやはりそうなのだとうつむく。
「昔からそうだった。自分が損をしているのがわかってないというか、状況を楽観視しすぎているというか……」
慶明は晶鈴が都から追い出されたことを思い唇をかむ。能力を失ったとはいえ、彼女が悪いわけではなかった。王太子を責めることも勿論できないが、黙って引き下がることもなかろうにといまだに思う。
「すみません。私のせいです。彼女を巻き込んでしまった……」
大きな黒い瞳が潤んでいることに気づき、慌てて慶明は手を振る。
「失礼した。あなたを責めているわけではないのだ。とりあえずここにいてもらったら大丈夫だ」
「いえ、お世話になるつもりは……。こちらに来れば、晶鈴を救い出せるかもと」
「晶鈴が人違いだとわかったらどうするか……」
「あの、星羅の父親は」
「星羅の父親か……」
「やはり、あなたではないのですか」
「ええ、そうだったらよかったのに」
愁いを含む笑顔に京湖も切ない気持ちになった。
話を聞いた慶明は大きくため息をついた。
「晶鈴は……すぐに人違いだとは言わないだろうな……」
彼の言葉を聞き、京湖も彰浩もやはりそうなのだとうつむく。
「昔からそうだった。自分が損をしているのがわかってないというか、状況を楽観視しすぎているというか……」
慶明は晶鈴が都から追い出されたことを思い唇をかむ。能力を失ったとはいえ、彼女が悪いわけではなかった。王太子を責めることも勿論できないが、黙って引き下がることもなかろうにといまだに思う。
「すみません。私のせいです。彼女を巻き込んでしまった……」
大きな黒い瞳が潤んでいることに気づき、慌てて慶明は手を振る。
「失礼した。あなたを責めているわけではないのだ。とりあえずここにいてもらったら大丈夫だ」
「いえ、お世話になるつもりは……。こちらに来れば、晶鈴を救い出せるかもと」
「晶鈴が人違いだとわかったらどうするか……」
「あの、星羅の父親は」
「星羅の父親か……」
「やはり、あなたではないのですか」
「ええ、そうだったらよかったのに」
愁いを含む笑顔に京湖も切ない気持ちになった。